京都市下京区の市営住宅で10月、住人のアルバイト従業員、山村留美乃(るみの)さん(24)が遺体で見つかった事件で、京都府警は21日、山村さんを刺殺したとして、東京都葛飾区高砂5丁目の無職、戸塚那生(なおき)容疑者(20)を殺人の疑いで逮捕し、発表した。戸塚容疑者は「名前の知らない女性と京都で会ったが、殺してはいない」と容疑を否認しているという。
捜査1課によると、戸塚容疑者は10月6日夜から7日夜ごろの間、京都市下京区下之町の市営住宅の山村さん宅で、山村さんの胸部付近を刃物で複数回突き刺すなどし、殺害した疑いがある。戸塚容疑者と山村さんは事件前、SNSでやりとりしていたとみられ、市営住宅付近の防犯カメラに2人に似た人物が映っていたという。
山村さんがアルバイトを2日続けて休んだため、心配した親族が同月11日午後、山村さん宅を訪れ、寝室で血を流して倒れているのを見つけた。首や胸、背中など上半身を中心に10カ所を超える刺し傷があり、死因は胸部にたまった血液で心臓が圧迫される「心タンポナーデ」だった。
山村さんは当時一人暮らし。発見時は衣服を着た状態で布団の上に仰向けで倒れていた。寝室のドアは閉められ、玄関も施錠されていた。室内に山村さんの財布は残っていたが、スマートフォンと自宅の鍵がなくなっていたという。
府警は、山村さん宅を訪れた人物が殺害後に鍵やスマホを持ち去り、施錠した上で逃走したとみて、山村さんの交友関係などを中心に捜査を進めていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル